水の路 w+a+t+e+r+w+a+y

 
 

 この≪水の路 w+a+t+e+r+w+a+y ≫は、東京都現代美術館が立地する深川地域のリサーチから生まれました。

たくさんの運河や河川が縦横に走る「水の街」といわれている深川。この作品は水路のようにつながる川をモチーフにたくさんの布製ブロックをつくり、ひとつひとつのパーツをつなげて大きな川のイメージが出現します。

まずこの作品は、パーツ部分に使う布を、深川の地域に住む人々から分けてもらうことから制作がスタートしました。布は川や水をイメージさせる水色、青、紺、白系の色の着物や浴衣、袢纏、てぬぐい、風呂敷などです。

 次に、地域の方たちからいただいた布を使い、布製ブロックや紙のパーツを制作しました。布製ブロックの一部は、ふれあいセンターや深川資料館通り商店街の、地域の人々とのワークショップで制作されています。制作した布製ブロックは展覧会で展示し、来館者が触って遊ぶものになります。紙のパーツは江東区立元加賀小学校のご協力により4 年生と6 年生全員によって制作しました。

 このように地域の人々の記憶や思い出をつなぎ、世代をこえてつながっていく≪水の路w+a+t+e+r+w+a+y ≫は、人々の川や水、地域の思い出と鑑賞者をつないでいきます。

 

撮影:木奥惠三