シルヴィア,ミニオ=パルウエルロ・保田さんの遺作展関連企画。二日連続のワークショップ。自分の記憶の中に埋もれている「失われたもの、出来事」を自分が語ることによって「存在していた」ことを伝える試み。それぞれが自分の今までの出来事を振り返り、「なくしたもの」「なくなった場所」「昔会った人」などをいくつかを年代順に書き出してみる。その中から思い出深い事柄 を3つ決める。失った物事に関する「言葉(もしくは会話)」「場所」「もの」「匂い」「色」「音」などをキーワードに、その時にどんな会話をしたか、そこはどんな場 所であったか、それはどんなものであったかなどと記憶を掘り下げてイメージを膨らま せていく。一度家に帰り、二日目に自分の出来事に関連したもの、写真等を探して持ってくる。身近にある紙、布等(レシート、広告、包装紙、紙袋、着なくなった衣類の端切れ 等、、)。家から持って来たものを、様々な大きさのビニールに入れてひもに吊るしていく。できあがったコラージュ、小立体も、随時ひもに吊るし並べていく。完成後それらをもとに、今はない事柄について説明する。幾つもの、記憶の中に埋もれていた小さな出来事が、物語として浮かび上がっていく。

時間のパッチワーク

神奈川県立近代美術館鎌倉

2004

 

時間のパッチワーク